高校生の「これやってみたい」「こんな話聞いてみたい」を実現する場でもある近未来ハイスクール。
2018年10月21日(日)に第二回高校生企画の近未来ハイスクールを開催しました(会場協賛:スペース銀座)。
テーマは「変人から学ぶ、起業のイロハ・ビジネスのイロハ」です。

どんな職業人を呼びたいか、イベントの中でどんなことをしたいか、どんな質問をしていくか、など企画に現役高校生2名(中山彩歌さんと荒木幸陽さん)が携わり、進めていきました(そのキッカケはコチラから)

企画した二人から、質問の時間は自分たちで進行を行いたい!という積極的なかかわりがあったり、参加者の高校生たちも開始前から自然と自己紹介がはじまるなど、とにかくパワフルな高校生が集まりました。こちらからのアイスブレイクが全く必要のない活発な雰囲気と、コミュニケーション力の高い高校生に、職業人が「圧がすごい……」「え?今時の高校生ってこんななの??」と運営側にこっそり言ってきたくらいです。
今までにないスタートの切り方をし、終わっても約1時間誰も帰らずに交流が続くという、初めて見る光景の多い近未来ハイスクールの内容を少しだけお伝えします。


変人職業人① 佐藤 浩志/ ブランディングディレクター(カタパルト CEO 代表取締役・Branding Director)
企業のコミュニケーション全般をサポートする会社、アイノバ株式会社を設立。最近は、大手スポーツメーカーなど大手企業や行政のブランディング戦略策定やマーケティングプランの企画・実践などの支援を行う。


変人職業人② 島田 徹/ IT企業 代表(株式会社プラムザ 代表取締役)
1998年第一次ITバブル時代に28歳で起業。創業当初からベンチャーではない中小企業のIT企業を目指す。混沌な状態に自ら飛び込み解きほぐすことに快感を覚える。週末登山家。


変人職業人③ 舘田 智/ 複業家(フェリックス・ウェイ有限会社 代表取締役)
ネットマーケティングのコンサルタント、コーヒーの焙煎、バーのマスター、学校の講師、映像スタジオの運営など、好きを仕事にする複業家。

 

●時代が変容する中で、生き残るためには何が必要ですか?
高校生からの質問で、こんな一問がありました。「時代が大きく変わっている今、企業が、自分が、生き残るためには何が必要だと思いますか?」
ここに答える職業人も三種三様。
「時代を先読みする力」「どんなことをしても飯を食える力」「転職が当たり前の時代。安定は会社に求めるのではなく、自分の中(テクニックやスキル、マインドセットなど)に作っておくことが大事」
全てを併せ持ったら無敵なのでは?と思った回答でした。

 

●起業家として大切なこと、それぞれの持論
高校生の疑問は、尽きません。中でも、この質問は、その人の仕事の仕方やその人自身が大きく表れた質問でした。

シンプル且つとても重要な答えをしたのは佐藤さんです。

「死なないこと」

思わず笑いも起きましたが、その後が大事でした。破産したってどうってことないじゃん。生きてさえいれば何度でも取り返せる。そう思えることが大事だと語った佐藤さん。死んでしまったらそこで終わり、生きていること、生き続けることが大切というメッセージはとても深いものです。

舘田さんの持論は「何をやるか、よりも誰とやるか」を大切にしていると話します。自分ひとりでやれることは限られている、では、自分のやりたいことを誰と成し遂げるか、人とのつながり、縁を大切にしている舘田さんらしい持論です。

島田さんは昔から大事にしている自分の根源を話してくれました。島田さんは若い頃から裏方で支える役割や誰かの役に立っていたいという気持ちが強かったそうです。自分のビジネスを行う際も、「『お客さんのため』になっているか、『社員のため』になっているか、『自分のため』になっているか」のバランスを重視していると話しました。

 

●ビジネスにつながるアレコレを一緒に考える
ワークでは、なるべく現実に近いことを、エッジの立った起業人と一緒に、自分事にしながら解決策を導き出していく。その過程を体験しました。各チームの課題は下記の通りです。
佐藤さんチーム「若者向けのお茶はどうやった売れるか?」
島田さんチーム「300万円で何かサービス考えてほしい、1年後に350万円にしてほしいという依頼がきたら?」
舘田さんチーム「この場所(スペース銀座)の利用者を増やすには?」

様々な議論が交わされる中で「高校生という括りでひとまとめに出来ないくらい、同じ高校生でも違う部分が沢山ある!」という気づきがありました。島田さんチームで話していた高校生が挙げた意見です。同じ高校生でも、通っている学校や一緒にいる友人、住んでる地域で流行っているものや身近なものが違うことに、高校生自身が気が付きます。

また、舘田さんチームのスペースの有効活用では、今まで舘田さん自身もやったことがある策が出て、手詰まりになってしまった。と素直な感想を高校生が悔しそうに発表しました。それを受けて、佐藤さんから「ここは道路に面しているし、壁を全部窓にしてフェラーリなどの高級車を展示販売するとかどう?一日いくら売り上げるという発想も大事だけど、3ヶ月で一台売れたら数千万だよ?そしたらそれは、一日に数万円売り上げるより大きいのでは?」とフィードバック。その発想力に「あ~!その手があったかー!思い付かなかった~!悔しい!」と、発表者の高校生が本気で悔しがっていました。

いつも以上にフラットな空気感で、活発なワークとなりました。

 

●起業家(変人)職業人が高校生におすすめした本はコレ!

ナポレオン・ヒル『巨富を築く13の条件』
ジム・コリンズ『ビジョナリー・カンパニー』
デール・カーネギー『人を動かす』
G.キングスレイ・ウォード『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』『ビジネスマンの父より娘への25通の手紙』
三田紀房『インベスターZ』
岸見 一郎/古賀 史健『嫌われる勇気―――自己啓発の源流「アドラー」の教え』

 

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とにかく元気な高校生が8名参加し、とにかくおもしろい変人が3名揃った会でした。

オブザーバーで参加していた都立国立高校の大野先生が次のようなフィードバックをもらいました。
「ここに今日参加しているだけで君たちは変人。でも、その変人の君たちが安心して集える場、これってものすごく大切で貴重なこと。ここは変人ホイホイだと思う。自分の周りの変人も沢山集まって繋がっていってほしい。そして面白いことをやって、違うと思ったら解散して、また集まって……とこの場をどんどん活用してほしい」

変人も変人予備軍も、みんなで寄って集まって、刺激し合って、発散して、そんなプラットフォーム、集いの場であり続けようと決意を固めた、大野先生のフィードバックでした。

 

また、今回は、普段の近未来ハイスクールと比べても珍しく、具体的なビジネス・お金についての話が沢山出ました。
その中でも、印象に残ったのは、「無理矢理にやりたい事をつくる必要はないと思う。ただ、何かやりたいことができた時にすぐに動けるようにお金を貯めることも重要」「お金を稼ぐことももちろん大丈夫だけど、お金を増やすことも実は大事」と言うリアルなアドバイスです。

 

特に「やりたい事が今すぐ見つからなくても良い」ということは、近未来ハイスクールを運営していて常に思うところです。

近未来ハイスクールに登場する変人は「今が一番楽しい」大人で「変化を恐れない」「やりたいことをやり続ける」人たちです。そんな人たちの話を聞いていると「私もやりたいこと見つけなきゃ!やりたことやらなきゃ!」という衝動に駆られることもあるように思います。
そこで、ふと思うのですが、「自分が高校生の時ってそんなにやりたいことあったっけ?」そして更に「いやいや、今でもやりたいことが何かなんて意識しているかな?」とまで考えたりします。

大人でさえ、そうなのです。
高校生のみなさんも、無理にやりたい事をつくる必要はないのではないでしょうか。

そのことをプレッシャーに感じてほしくないな、と思っています。

ただ、自分の可能性を自ら狭めたり、自分になんかできるはずないという「思い込み」はしないでほしい。無理に何かを持ち帰らなくても良い、ちょこっと「ムズムズする」「自分は何にでもなれるし、何でもできる」その感覚を得るために、近未来ハイスクールと言う「変人ホイホイ」な場を利用してもらえたらいいな、とテーマからは大きく外れて、強く思うのです。

 

●アンケートより当日参加者の声
(高校生)
・今までの場よりも濃い関係、雰囲気を築くことができました!
・大人のイメージは「転ばぬ先の杖」のように、子供に失敗させないように手助けをしているイメージがある。近未来に参加して思うことが「失敗はむしろありがたい」と思っていること。もっとラクに生きていけばいいんだ、と感じた
・やりたいことは何でもやる!/まずはやってみる
・みんな意識が高くてびっくりしました
・毎回参加するたびに刺激をもらうので、より多くの高校生に知ってもらいたいと思った
・リアルな話が聞けて、沢山のことが得られた。高校生のうちでこのような話を聞く機会に出会えたことに感謝したい
・生きていればチャンスはある
・自分の得意な話題と苦手な話題があると自覚した
・自分がやりたいことが定まり、とても良かった
(大人)
・意識の高い高校生の柔軟な話を色々聴けてとても面白かった
・熱かった
・変人高校生マジやばい。継続的に付き合っていきたい
・今日集まった高校生の意欲の高さに驚いた。そして今日集まった職業人のひたむきさにも感動した
・参加者にもっと委ねる割合を上げても良いと思った