品川の日本マイクロソフトで近未来ハイスクールが6月3日(土)が開催されました。

参加したのは、中学から大学生までの30人(うち20名が高校生)、オブザーバー参加の高校の先生5名。そして、ITとグローバル、マーケティング分野で活躍する8人の変人(=エッジのたったプロフェショナル)が仕事について語りました。

左:清水豊さん、右:熊村剛輔さん

登場した変人たちは、どの人も仕事を楽しむ大人です。

清水豊さんは、日本マイクロソフトで事業開発やAzureという技術の普及を仕事にしており、これらはすべて趣味と断言します。今の会社は「失敗」ではなく「learning」と表現するという発言に高校生たちの目から鱗が落ちる音が聞こえるようでした。

熊村剛輔さんは、アドビシステムズのマーケティングに関わっています。プロミュージシャンとして活躍するも、26歳で一転ビジネスの世界へ。転職に対するネガティブな印象が変化していきます。

木村和人さんが、オーストラリア大使館に25年務めている理由は、「もともとオーストラリア好き」というシンプルな動機から。結構勘違いされる、日本の外交官と海外の大使館に務める人の違いから解説します。

新井佐恵子さんは、白鴎大学で教えるかたわら、公認会計士として企業のコンサルタントをてがけます。学校ではあまり詳しく聞かない会社とお金の関係を、すっきりわかりやすく解説します。

中山順司さんは、クラウド会計サービスを提供する「freee」という会社の編集長。出版社や新聞社といって以前からあるメディアでなく、普通の会社で「編集」や「書く」ができるという、昔はなかった仕事を丁寧に解説します。

松本暁義さんは、焼き鳥屋からIT(クラウド)の会社へ転職。例として農家のIT化をあげ、事務的な仕事がITやクラウドによって、本業に専念できる環境を支援していることを紹介します。

高野光一郎さんは、新聞社の編集局国際部につとめています。冷静かつユーモアのある受け応えが人気で、生徒から質問が絶えません。

本間充さんは、50歳のいまコンサルタントでありながら、東大で数学も教える先生です。「60歳に何をしていたいか」という問いは、多くの学生が自分ごととして持ち帰ったようです。

IT企業のオフィスを見る

日本マイクロソフトの会議室のあるフロア

世界的な大手IT企業の日本マイクロソフトのオフィスは、洗練されて近未来感満載です。オフィス環境の良さにまずワクワクしてくれるといいな、と期待していたところ、予想通り喜んでくれ、さらなるオーダーがありました「次回もこのようにかっこいい場所で開催してください」。約束はできませんが、努力します。

ただ、一番喜んでいたのは展示されているゲーム機「Xbox」かもしれません。特に中学男子。それについてはまったく問題ないのですが、あわせて展示されている最新PCに入力した「マイクロソフト 年収」というキーワードについては、検索した後は削除したほうがよいかもしれません。後から使う大人がコーヒーを吹いてしまうので。

熱心で質問がとまらない

当日のプログラムは少人数のグループセッションとフリートーク。

グループセッションでは、大人2名、学生8名という小人数でグループ分けされ、2種類の仕事の話を聞きます。質問時間もあるので、もともと持っていたその仕事のイメージと現実をすり合わせていく場になりました。

フリートークの時間では、興味ある人のところへ話を聞きにいきます。「公認会計士の試験は難しいですか」、「年収いくらですか」という生々しく具体的な質問がとびだします。

右:中山順司さん

前回同様、仕事の話をした変人たちが口をそろえて言うのが、参加している学生がしっかりしていること。ITの課題やメリットについてバランス良い考えを発表したり、国際問題へもするどい質問を投かけます。

freee の中山さんは「高校生の自分に爪の垢を煎じて飲ませてやりたい」そうです。

仕事に直結した質問ばかりではなく、
「すごく素敵な笑顔ですね。どうやったらそんな笑顔になれるのですか?」
という大人同士ではちょっぴり聞くのが恥ずかしい直球な質問も遠慮なく投げてきます。

右奥の赤いポロシャツ:本間充さん

「自分のできることがいろいろあり、どれを選んだらいいのか迷っている」
「やりたいことはあるけど、どう行動すればいいかわからない」
という10代らしい素直な悩みもあります。

「大使館の人はどこで募集しているのですか」という質問に対する「前は新聞だったけれど、いまは求人サイト」という回答には生徒だけでなくオブザーバーの大人も「え、そうなんだ」という驚きの声がもれます。

木村和人さん

近未来ハイスクールは、変人にとって、
「様々な角度からの質問をもらうことで、普段の業務では起こりえない刺激を受けた」
「変人高校生に会えた」
という場になったようです。

松本暁義さん

オブザーバーの先生は、
「多様な職業やキャリアパスに触れることができる」
「子供たちへのアプローチの仕方や話し方が参考になった」
「大人にとっても自分を振り返る機会」
と、この場に対して評価しました。

左:オブザーバーのひとり国立高校 大野智久先生、中央:新井佐恵子さん

今回、沖縄の高校1年生の女子生徒からの申し込みもありました。
「え、本当に?」と申し込みがあった際、なんども「那覇国際高校」という文字を読み返しました。

本人に感想を聞いてみると
「飛行機代をかけて来たかいがありました!」
というコーディネーター冥利につきる反応が。さらに、お母さんが同行していたのでお話をすると「参加してみない?」とこの企画をみつけて娘さんに声をかけたのがお母さんだったそうで、そのフットワークの軽さにまた驚きました。

中央:高野光一郎さん

都立高校1年の女子も感想を発表してくれました。
「1週間後にテストがあるのですが、(それにもかかわらず)ここに来ました。いろいろな経験してきた人の考え方や価値観を吸収したいと思ったからです。そして、将来いかされるときが絶対あると思っています。

(今回仕事の話をした)みなさんは、電車で見かける、死んだ顔でスマホをみている大人とは違っています。とても素敵な笑顔でお話をされていました。私もそういう大人になりたいです」

即座に場面が頭に浮かぶ「死んだ顔でスマホ」という表現は、その日一番の大人たちにとって刺激的な言葉で、終了後の大人懇親会でも話題になりました。

アンケートには「いつか近未来ハイスクールで話す側として参加したい」という感想もあり、ますます次回の企画の妄想が膨らむ「近未来ハイスクール実行委員会」でした。

(opnlab 小林利恵子)

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■資金支援のお願い
近未来ハイスクールは、今後も無料または参加しやすい金額の参加費で、継続した運営を展開していきたいと考えています。この活動に共感し、「ぜひ継続を!」と思ってくださる方は、クラウドファンディングにて運用資金を支援ください。
「育てよう!近未来の大人~高校生を「変人(=プロ社会人)」が教える第3の学校」
https://www.makuake.com/project/kinmiraihighschool/
資金募集期間 5/31-8/10まで

■企業協賛・自治体の地域連携
近未来ハイスクールは下記のような活動を広げていく予定です。ご興味のある方はお気軽にご連絡ください。
・企業の協賛(近未来ハイスクールの協賛、企業内の課題の解決、社員研修、CSRなど)
・学校のキャリア教育プログラム(出前近未来ハイスクール、PTAも絡めた近未来ハイスクールなど)
・まちおこしなどを目的とした地方での企画の受託(地元で活躍される方などと連携した近未来ハイスクール地方版)
など、活動を展開してまいります。まずは小さくというケースにも柔軟に対応します。

近未来ハイスクール実行委員会 小林 information@opnlab.com