「働く人のためのキャリアデザイン」(金井壽宏)はミドルといわれる40代を中心とした管理職の層と、学生を対象にかかれた仕事の転機の向かい方について書かれた一冊です。本では将来の先の先までがちがちに計画をたてるのではなく、節目、節目で自分のキャリアをしっかりデザインするのが良く、節目でデザインして、あとは漂流(=ドリフト)するように、流れ身をまかせることを推奨します。

「いいものに出会い、偶然を生かす(掘り出し物を楽しむ)には、むしろすべてをデザインしないほうがいい」

単に常に流されるだけでなく「われわれは、ドリフトの恩恵を受けるためにも、この方向性をめざしたいという強い希望・想いや夢、その方向にいけば絶対なにかいいことがありそうだという強い信念が必要だ」として、節目ではざっくりでもよいので方向性を意識しておくことの大切さも強調しています。

これは個人のキャリアのみならず、経営の節目に面した際も同様の考え方があてはまるとして、経営学者のミンツバーグの言葉も紹介しています。

大切な節目のひとつである就職活動。会社を選ぶ時に開く会社案内には、多くの会社が良いことばかりを記載します。悪い面を書かないということで、本では白い嘘と表現しています。本来はRJP(Rialistic Job Preview)、つまり現実的な仕事情報の事前提供をしないと、入社したときのギャップが大きくなり、会社側も従業員側もミスマッチを感じる可能性が高まります。

一方、ニュースでは業界や会社の悪い面、過酷な話題が中心に取り上げられるため、不安を感じる高校生や大学生は少なくありません。企業が正しく伝える姿勢とあわせて、情報を調べる側もより多様な情報を収集し、判断する力が必要になります。

「働く人のためのキャリアデザイン」は、6/3の近未来ハイスクールに登場する職業人 ゾーホージャパン 松本暁義 さんお薦めの一冊です。近未来ハイスクール ダイアログ型 では、現場で実際に働く人に直接話を聞くことで、この間を埋める、両方の面を自ら確認する場としても機能するでしょう。

2017年6月3日 近未来ハイスクール ダイアログ型ミニ